日本古来のトイレである、汲み取り式便所(いわゆるボットン便所と呼ばれていたもの)は、便器の下に便が溜まり、どこかへ流れていくというタイプではないことから非常に臭いことで知られていました。そのため、汲み取り式便所用の便器の蓋なども販売されており、その臭い対策に様々な手段を講じていたのも特徴です。しかし、水洗便所に切り替わってきてからというもの、それほどトイレから臭いがすることもなくなりました。しかし、場合によっては水洗なのにトイレが臭い!という訴えをされる方も少なからずおられます。汲み取り式便所とは違って、便が水とともに浄化槽へと流れていくにも関わらず、なぜ臭いがする場合があるのでしょうか。その原因を探ってみましょう。
水洗便所の場合、臭いを発生させている部分として考えられるのはトイレに溜まっている水でしょう。この水はトイレを流すたびに定期的に入れ替えられているものですが、頻繁にトイレを使用していなかったり、もしくはトイレ詰まりを起こしかけているような場合の一部のケースにおいて、この水の部分から臭いが発生することがあります。というのも、水洗トイレの水も場合によっては腐ることがありますので、その腐敗臭がするということや、トイレ詰まりになりかけている場合、その詰まりの原因が便であれば当然その臭いが水を介してトイレに充満することになります。つまり、水洗なのにトイレが臭いという状態になったのであれば、トイレの溜まっている水が汚いということが考えられるのです。
この臭いを抑制したいというのであれば、定期的にトイレに溜まっている水を流して循環させるか、もしくはトイレに詰まった便などの臭いの原因物質を流すようにするなどの方法をとるようにしてください。そうすればその臭いについても徐々に緩和されてくると思いますし、今後そのような悪臭が出るリスクそのものも少なくすることができると考えられます。